学習塾を経営していると、
当然ですが新しいスタッフの面接も行います。
教室が増えれば増えるほど、
人材の確保は経営者の最重要課題の一つになります。
ここで、少し想像してみてください。
面接の時間は、長くてもせいぜい1時間。
その短い時間で、その人がどんな人間なのか、
一緒に仕事を任せられるのかを判断しなければなりません。
正直に言えば、
1時間で人の本質がすべて分かるわけがありません。
だからこそ、学歴に目が向くのです。
学歴を見る理由は「頭の良さ」ではない
よく誤解されますが、
学歴を見る理由は「頭が良いかどうか」ではありません。
高卒でも構いません。
中卒でも、話は聞きます。
中学生という多感な時期に、
家庭環境や事情で進学できないこともあるでしょう。
問題は、その後に何をしてきたかです。
中卒、高卒、資格もない、これといった努力の形跡も見えない
そうなると、
「これまでの時間をどう使ってきたのだろうか?」
という疑問が生まれます。
学歴は「努力の足跡」
学歴とは、
その人がどれだけ努力を積み重ねてきたかの記録です。
偏差値の高い高校に進学した人は、
そこに入るための努力をしてきたという事実があります。
大学であれば、なおさらです。
たとえば、
偏差値45の高校から国立大学へ進学
→ 高校時代に相当な努力をしたと想像できます。
偏差値65の高校から、偏差値50以下の大学へ進学
→ 高校生活で何をしていたのか、正直疑問が残ります。
履歴書は、
これまでの努力の軌跡を可視化したものです。
だから学歴は、必ず見られます。
企業側の視点で考えてみる
もう少し分かりやすく、企業側の立場で考えてみましょう。
難関大学卒のAさんと、
高卒で就職してきたBさん。
同時期に入社し、
3か月で2人とも辞めたとします。
採用に関わった人間は、どう言われるでしょうか。
Bさんの場合、
「なぜ高卒を採ったんだ」と責められるかもしれません。
一方Aさんの場合は、
「これだけの大学を出ているのにね」で終わる可能性が高い。
つまり学歴とは、
企業がその人を信用するための一つの根拠なのです。
学歴は「資格」である
学歴は、国家資格のようなものです。
大学に行く目的は、
「難関大学卒」という資格を手に入れること。
その確率を上げるために、
できるだけ環境の良い高校へ進学する。
それはとても合理的な選択です。
今からでも履歴は作り直せる
高校の偏差値が低くても構いません。
そこから努力して、難関大学へ進学することは可能です。
むしろ、
振り幅が大きいほど努力の価値は高く評価されます。
今はまだ、
履歴書に何を書くかを自分で決められる年齢です。
最高の履歴を残す努力をしてください。
それができるのは、今この時期だけです。
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