幼いころに、公文や英会話教室などに通っていた子に多いイメージ。
英語の授業や数学の授業をしたときに、
「あ!それ知ってる!」
という反応をしてくれる子がたまにいます。
これはよいことなんですが、実は危険なことでもあります。
なぜ危険なのかというと
「知っているレベルの問題」です。
以前も話したように、
「知っている」には段階がありますし、
「できる」にも段階があります。
「見たことがある」だけのものを知っているという生徒もいるし、
「解ける」を知っているという生徒もいますし、
「解説できる」を知っているという生徒もいます。
結局はその生徒の基準の問題なんですが、
見たことがあるだけで知っているというのも別にそれが悪いことではありません。
問題はその授業に対する取り組み方に出ます。
最も困ることは「見たことがある」だけのものを
「できる問題」としてに聞いてしまうことです。
常々言うことですが、
その問題について解説できるようになったら
その問題をマスターしたと言えます。
確かにそのレベルになった場合は、
集団で受ける授業というものは不要になります。
個別でより応用問題に取り組むことに意味を持つでしょう。
しかし、多くの場合の生徒が言う「できる」は
「解説できる」レベルにはありません。
必ずどこか抜けます。
だいたいの目安は420点を超えてくるあたりでしょう。
それ以下の場合、解説できるレベルの問題は少ないとみて間違いありません。
この生半可に覚えている状態で「知っている」と言ってしまうので、
授業をしても「これ知ってる」という体制で聞いてしまったりします。
何も知らないのと同じレベルであるにもかかわらず、
知っている風に話を聞いてしまう。
これが非常に危険ということです。
また、「できる」にも段階があります。
無意識でできない
意識してもできない
意識すればできる
無意識でできる
この4段階です。
多くの生徒は「意識してできる」状態をできるだと思っています。
しかしそれでは足りなくて、
「無意識でできる」状態こそが真のできる状態です。
というか、この無意識でもできる状態にしないから
勉強自体がつらいものになってしまうんです。
簡単に例えると、
毎日勉強することを意識的にやっているときついんですが、
毎日勉強することが当たり前になっていれば、
毎日勉強することがつらくなくなります。
というよりも、やらないと不安になります。
各科目の勉強をその状態に持っていくんです。
そしてこれらの基準を合わせると、
「意識してもできないもの」を「知っている」と言ってしまう子が多いという話です。
意識してもできないけど、確かに聞いたことはあるでしょう。
その状態で基準が低い子は「できる」とも思ってしまう。
自力でやったことなどないのに、
問題集でやったことがあれば、
「もうできる!」と無邪気に言ってのけてしまう。
これこそが危険という話です。
授業で先生が解説している問題を見て、
「あ、これ英会話教室で聞いたことある」と
自分が知っている体で授業を受けてしまうと
もう半分も頭に入りません。
別に公文や英会話が悪いとは言いません。
むしろ基礎知識が入るのであれば良いとは思います。
「基礎知識が入るのであれば」です。
その公文や英会話に行っているということが
「驕り」や「うぬぼれ」にならないことを祈っています。
最初はほかの生徒よりも成績良いんです。
で、知らないうちに抜かれていくんです。
じわじわと。
気づいた時には英語は壊滅的になります。
それの多くが高校で起きます。
なぜなら英会話で習ったことと学校でやることが違うからです。
公文も公文のプリントでやっていないことが学校で始まります。
公文に行くと計算力は確かにつきます。
だからそれ自体が良くないということではなくて、
それをやることによって、
「驕り」や「慢心」や「うぬぼれ」を生んでしまうことが
非常に良くない結果になるということです。
中学生の場合はせめて常に420点取れるようになってから
「できる」と言いましょう。
300点とか350点くらいでできると言っていると
ただのうぬぼれ屋さんです。
そういう意味でも基準を上げることは重要です。
聞いたことがある問題でもちゃんと話を聞くと
自分が知らないことも出てきます。
それよりも自分が知っている点が線になるわけですから、
そんな良いことはないとなるわけです。
慢心を捨ててください。
それが勉強をするときに非常に重要になります。
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