生徒に何かを説明した時に、
時々「これはさすがにできる」という時があります。
実際にやらせるとできたりしますが、
それはそこに意識が向いているからできるのであって、
いろんな問題の中にポッとその問題が出てきた場合に
急にできなくなったりします。
それは本当にできるというレベルにあるのではなく、
限定的に解けるというに過ぎないわけです。
例えば、英語で「不定詞」という単元と書いてあれば、
頭の中で自動的に不定詞に意識が行きます。
だから不定詞の単元で必要なものを思い浮かべた状態で問題に取り組める。
すると当然正答率は高くなります。
数学でも「2次方程式」という単元名が書いてあれば、
頭の中は自動的に2次方程式に意識が行き、
それに必要な知識を頭の中に置いた状態で問題に取り組める。
だからその単元が書いてある状態で問題が解けるというのは
当たり前と言えば当たり前なんです。
ではテストはどうなのか。
模試や入試などのテストは範囲がありませんから、
何が出題されるのかがわかりません。
当然問題の初めに単元名も書いていません。
となると、そこに書いてある問題を見て、
どんな単元化を判断するというところから始まるわけです。
残念ながらそういう訓練をほとんどの生徒はしたことがない。
だからテストを見直した時に、
「これだったらできたのに」
という言葉が出てきたりします。
しかし!
そうではないんです。
テストの時にどの知識を使うかを判断することも
そのテストを受けるうえで必要な知識なわけです。
問題を見て、この知識を使うと判断できていない時点で、
その問題を解く能力が足りていないということです。
そして多くの生徒はその単元名を与えられた状態で解けただけで、
もうその問題を解けると思ってしまっているわけです。
そこに基準があるということです。
基準が低いからその程度でできると思える。
だから基準を上げないといけない。
人によって普通のレベルが違います。
毎日3時間勉強して普通と思っている人もいれば、
毎日5時間勉強して普通と思っている人もいる。
ワークの問題で100点取るまでやるのが当たり前と思っている人もいれば、
80点で満足する人もいる。
80点で満足する人と、100点取るまでやる人では、
当然テストの結果も違ってきます。
そんなことは当たり前です。
全て自分が持つ基準で決まります。
テストまでにワークを何周するのか、
ワークの問題を何点取るまでやりこむのか、
自分ができると思えるレベルをどこに置くのか、
毎日の勉強時間は、
基礎と思える問題のレベルは、
目標の点数は、
その一つ一つが基準で決まります。
その基準が少しでも高いところにあればうまくいきます。
その基準が低ければ低いほどに点数も低くなります。
「下手くその 上級者への道のりは 己が下手さを 知りて一歩目」
まさにこの通りなんです。
下手くそほどに変な自信があります。
マジで胸に刻んでください。
下手くそほどに、知識がない人ほどに
「できる」と言います。
すぐ「できる」という人ほど信用できないものはないんです。
これ、なんでもそうなんです。
スポーツでもトップに行けば行くほどに
毎日腕を磨いています。
下っ端ほどにすぐにできるというし、
プロになれると言います。
仕事でもそうです。
仕事ができない人ほどに、自分はできると思い込んでいます。
だから成長しないんです。
家で我が子に勉強を教えると言っている人たちもです。
そんな甘いもんじゃありません。
別の仕事しながらそれが成り立つのであれば、
世の中に学習塾は存在しません。
逆に自分がやっている仕事をほかの人が
「そのくらいできる」と言っていたらどう思うんでしょうかね?
たまに自分の子供を塾に行かせないで東大に合格させたという話を聞きますが、
みんながそれになれるとでも思っているんでしょうか?
そんなレアな人に自分がなれるとでも?
そう思っているならうぬぼれも甚だしいですね。
基準が低いんです。
もう一度言います。
「下手くその 上級者への道のりは 己が下手さを 知りて一歩目」
とにかく基準を上げてください。
単元ごとの問題ができたからと
「できる」とは言わないこと。
まだまだです。
入試問題で9割とってからできると言ってください。
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