思い出してみてほしいのですが、
小学校に入学したばかりの時、勉強楽しいって言ってませんでしたか?
その時にもう嫌だと言っている生徒も中に入るでしょうが、
ほとんどの生徒は1年生の時は「勉強楽しい!」と言っていたと思います。
うちの実子たちも小1の時は全員勉強が楽しいと言っていました。
それが小学校3年生くらいになってくると、
だんだん勉強やりたくないとか、
宿題をやらないでさぼろうとしたりとか、
勉強が楽しいという言葉をほとんど聞かなくなります。
それがなぜか分かれば、ずっと勉強を楽しいと思えると可能性があると思うわけです。
そこで少し考えてみました。
1年生と3年生で何が違うのか。
それと実際に聞いてみました。
一戸家にはいま小1と小3がいるので、リアルな声を。
まず小1がなぜ勉強を楽しいと思えるのかです。
保育園や幼稚園にいるときもある程度勉強はします。
ひらがなや、ちょっとした足し算、英語もあるところはあります。
そしてそこでの勉強は基本的に褒められることしかありません。
ひらがなを書けるようになれば「すごいね~!」と褒められ、
英語で何か話せば「かわいいね~!」と褒められ、
足し算が少しできれば「頭良いね~!」と褒められる。
要するにできないことがほとんどなので、
少しでもできるようになるとたくさんほめてもらえるわけです。
もちろんまだ小さいというのもあって、
見た目がかわいいというのもありますから、
「し」が反対向きで書かれていても、
「す」の丸が逆でも、
字を一生懸命書くという姿がかわいいと「褒められる」わけです。
こう書くとほめればいいのかと思いがちですが、
実は本質はそこではありません。
褒めることで承認されていると感じるからだと考えています。
認められている感覚があるからもっと頑張ると思うんです。
保育園児がそんなこと知らないので本当のところはわかりませんが、
おそらく褒められる=認められるがあるから好きになれるのだろうと思うんです。
それが小学校に行ってもそんなに変わらず残るから、
小1の時は勉強が楽しいと思えるのではないかと。
では逆に小3になった時のことを考えてみます。
実は勉強を嫌い始めるのは小1から始まっていて、
その原因が問題が難しくなることです。
1年生の時からちょっとした文書問題が出始めます。
小さいころから英語やらダンスやら習い事はしている子が多いですが、
日本語が達者な子は正直少なくなっていると感じています。
だから文章問題が出てくると一気に苦手になる。
難しい問題を解くのが嫌になってくるから勉強が嫌いになり始めるわけです。
実際に小3の娘に聞いたらそう言っていました。
「九九は簡単だから好きだけど、難しい問題はやりたくない」
これが原因の一つ。
日本語の力が乏しいことによる、文章問題のハードルアップ。
もう一つが、怒られるようになることです。
小1の時は何やっても大体褒められます。
カタカナ書けるだけで褒められますし、
英語かけるとほめられますし。
でも小1の後半からテストに間違いが出始めるんです。
小2で九九を暗記しなければいけなくなるんです。
分数も出始めるんです。
そこで怒られ始めるというのと、
「強制」が始まるんです。
いつまでに九九を覚えてきましょうねとか。
それで覚えないと怒られるわけです。
だから勉強を嫌う子たちが増えていくんですね~。
ということで迷宮入りしました。
やらないことをらないわけにもいきませんしね。
間違いばかりだと褒めるわけにもいきませんし。
難しいですね。
勉強を好きにさせるのは。
できたらきっと表彰されるレベルなんだと思います。
ただ、ひとつはっきりとわかることがあります。
それは、
できなかったものができるようになった時には盛大に褒める。
これです。
なんでもいいと思います。
今まで勉強しなかった子が塾に行きたいと言った。
今まで宿題をやったりやらなかったりしていた子がやるようになった。
九九が覚えられないから毎日九九を声に出してやっている。
わからないことを親に聞くようになった。
中1で英検4級を取った。
などなど。
たくさんほめる部分はあるはずです。
そういう時に盛大に褒めることです。
そうすると褒められた方は「認められた」と感じるようになるので、
今までよりは奮起すると思います。
まとめると、
叱るべき時にはちゃんと叱って、褒めるべき時には盛大に褒める
これが勉強を嫌いにならない唯一の方法なんだと思います。
九九ができるようになったと子供が言ってきても
「それくらい普通だ」とか言ったらだめです。
1問間違ったくらいで、「なんでこんなのもできないんだ!」と言ってはいけません。
昔からよく言われている、「飴と鞭」を上手に使い分けてください。
これが「承認欲求」というやつです。
承認欲求をうまく満たしてあげることができれば
勉強を好きなままでいてくれると思います。
なかなか難しいことではありますが、これを意識してやれるのは親しかいませんからね。
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